就労継続支援A型に就職しても「再就職手当」はもらえる?条件と注意点を解説

「失業してハローワークで失業給付の手続きをしているとき、『これから就労継続支援A型の事業所に就職しようとしているが、もしここに行ったら失業給付も、その後の再就職手当も全部なくなってしまうのでは…』と不安になる方は多いのではないでしょうか。
特に障がいがあると、『次にどこに行くか』を見定めながらも、経済的にも余裕がないため、1円たりともムダにしたくない気持ちが強く出るのも当然です。

しかし結論から言えば、一定の条件を満たせれば、就労継続支援A型に就職したあとも、再就職手当を受け取れるケースがあります。
就労継続支援A型事業所に就いたからといって、失業手当や再就職手当がすべて自動的に失われるわけではなく、雇用保険の被保険者としての条件や、雇用継続の見込みなどがそろえば、制度上はどうにかなる可能性がある

就労継続支援A型の働き方と雇用保険の基本

就労継続支援A型とは、障がいがある方が一般企業への就職に直結させるまでの「中間ステップ」として位置づけられる就労系障害福祉サービスです。
就労継続支援A型の最大の特徴は、事業所と利用者が「雇用契約」を結ぶことで、労働基準法や最低賃金法の適用が原則となるため、地域の最低賃金以上で給与が支払われます。つまり、就労継続支援A型は「働けばお金がちゃんともらえる仕事場」として位置づけられ、一般企業に近い仕組みで運営されるのです。

また、この雇用契約に基づき、利用者が週20時間以上勤務し、雇用期間が31日以上見込まれる場合は、原則として雇用保険の被保険者となります。
つまり、解雇などによって失業した場合、失業給付を受けたり、別会社やA型に再就職した際に再就職手当などの給付対象となる可能性が出てくるのです(当然、一定期間在籍するなどの条件は必要です)。

一方、就労継続支援B型は、就労継続支援A型とは根本的に構造が異なります。就労継続支援B型は利用者と事業所との間に雇用契約が成立せず「非雇用型」のサービスであり、最低賃金法の適用もありません。
そのため、給与は手当や工賃といった形で支払われることが多く、金額も就労継続支援A型よりも低めに抑えられています。
さらに、就労継続支援B型の利用者は雇用保険の被保険者とは見なされないため、失業給付を受けることはできず、再就職手当の対象ともなりません。
このように、同じ障害福祉サービスでありながら、就労継続支援A型は雇用ベースで「職員としての」働き方が可能であるのに対し、就労継続支援B型は非雇用ベースで収入源の補完を目的としたサービスである点が大きな違いです。

再就職手当とは?基本の仕組みと受給条件

再就職手当は、失業中だった人が新しい仕事を始めた際に、残っていた失業給付(いわゆる「失業手当」)の支給日数を一部前倒しで受け取れる仕組みです。
厚生労働省が定める「就職促進給付」として位置づけられており、「本来自分がもらえたはずの失業給付を取り終えるより先に、雇われたことを奨励するための給付」と捉えるとイメージしやすいです。
つまり、失業しながら「いつまで給付がもらえるか」ではなく、「すぐに就職したほうがトータル収入が増える可能性がある」という構造です。

失業給付の受給資格があることが前提となります。
失業前によそで雇用保険に加入していた期間が足りなかったり、自己都合で有給給付が制限中であったりすると、そもそも再就職手当を申請する段階にすら進めません。
また、就職前に「待機期間」が存在するのが原則で、解雇や倒産などからは即日就労継続支援A型に就きたい場合もあります。
ただし制度上は他の週に尺を取る必要があり、その期間を過ぎた後で一定期間の求職活動を行った後に就職をした場合に限るのが基本です。

再就職手当の受給には、支給残日数が一定以上あることも重要です。
通常は「所定給付日数の1/3以上」などの条件があり、すでに失業給付のほとんどを受給済みで残りがわずかな場合は、再就職手当は支給されません。
さらに、雇い主側からの雇用継続が1年以上見込まれることが条件とされます。
これは正社員だけでなく、週20時間以上のパートや有期契約でも構いませんが、契約更新などの見込みがなければ対象外になる可能性があります。

支給額のイメージとしては、基本手当日額に残日数を掛け、その額の60%から70%程度が支給される計算です。
例えば、1日に5,000円支給される基本手当が残り60日分あったとして、給付日数の3分の2を再就職手当で受けるとすれば、ざっくり計算すると「5,000円×60日×70%=210,000円(参考)」といったイメージになります。
ただし、これも各自治体や具体的なケースによって違いのあるため、必ずハローワークにて事前に確認が必要とされます。

就労継続支援A型に就職しても再就職手当はもらえる?

「就労継続支援A型=福祉サービス」という位置づけであっても、利用者が事業所と「雇用契約」を結び、その契約に基づいて雇用保険の被保険者となる就職であれば、再就職手当の対象として認められるケースがあります。
つまり、たとえ「障がい福祉サービスの一環」としてA型に就職したとしても、給与や労働条件が一般企業と同様に整備され、雇用保険が適用されている点では、再就職手当の対象として扱われる可能性があるのです。

また、パートや短時間勤務の形であっても、週20時間以上勤務し、1年間以上の継続勤務が見込まれている場合は、標準的な「被保険者」として扱われることが多いです。
この場合にも再就職手当が受給資格に入ったとして支給されることがあります。
ただし、31日以上の雇用見込みや継続的な勤務が確認されなければ、ここでの就職が「条件を満たす就職」として認められない場合があるため、条件の確認は不可欠です。

例えば、一般企業から退職し失業給付を受けている最中に、就労継続支援A型の事業所に転職採用されるケースです。
解雇や離職後にハローワーク経由で失業手当を受給中で、就労継続支援A型に採用されると同時に雇用保険証が発行され、週20時間以上で1年以上の勤務を見込まれる場合、再就職手当の対象となった事例もあります。

また、以前一度A型に就いたものの退職した後、失業給付を受給中の人が新しい就労継続支援A型事業所や一般企業に再就職する場合です。
このパターンでは、前回の就労継続支援A型勤務期間や受給残日数に応じて再就職手当の支給可否が変わることがあります。
そこでは1年以上継続勤務が確保されるかどうか(更新見込みの有無)、条件を満たしている期間の長さ、残り日数の有無が鍵となります。
就労継続支援A型を選ぶ際も、雇用保険の被保険者としての資格や継続雇用の見込みを事前に確認しておくことが重要です。

再就職手当がもらえない・注意が必要なパターン

元々の勤務先で失業給付を受けられる条件を満たしていない場合――つまり、雇用保険に加入していた期間が足りない、解雇などで離職がされているにもかかわらず被保険者期間が短すぎる――というケースでは、そもそも失業給付自体を受けられないため、再就職手当の対象ともなりません。
再就職手当は「失業給付を受けられる人が就職したときに一部前倒しで受け取る給付」であるため、前提となる失業給付の受給資格がなければそもそも扱いの話に入っていません。

また、ハローワークの「待機期間」中に就職してしまう場合です。
離職票を持っていっても、待機期間前やその直後で就労継続支援A型に就職すると、「まだ就職促進給付の条件として認められない段階で就職した」と見なされ、再就職手当からは外れてしまうことがあります。
同様に、すでに失業給付の大部分を受給し終わっていて、支給残日数が一定以上(通常は所定給付日数の1/3未満など)残っていない場合も、再就職手当は支給されません。
自己都合で離職し、給付制限期間(自己都合減額や全額未支給の期間)に入っている場合も、その期間中は失業給付も再就職手当も原則として受け取れません。

さらに、就労継続支援A型であっても、週20時間未満の勤務契約などで雇用保険の被保険者と認められない形態の場合、そのA型への就職は雇用保険上の「就職」とは見なされず、再就職手当の対象にはなりません。

加えて、令和7年(2025年度)以降をめどに、現在の制度見直しが進んでおり、「就業手当」が廃止される予定など、失業給付相关の給付体系の変更も予告されています。
制度の細かい条件や根拠法令は随時改正されているため、インターネットの情報だけでは古い部分も混じりやすくなります。
「自分のケースでは再就職手当がもらえるのかどうか」は、必ずハローワークの窓口や担当職員に直接確認し、最新の受給資格と条件を確認することが重要です。

実際の手続きの流れ

手当の支給日数や基本当日の手当てが確定し、再就職手当の計算の基礎となります。
ハローワークの担当者から「残日数」や「再就職の際の相談」が促進されるので、ここでA型就職の可能性を伝えておくとスムーズです。

次に、就労継続支援A型事業所では見学や面接を経て内定を獲得しますが、A型は障害福祉サービスの意思であるため、ただ就職するだけでなく、居住地域住民から「受給者証」を発行してもらう手続きが必要です。
この受給者証がないと事業所利用が正式にスタートせず、雇用契約も整っていません。

内定が出たら、就職前に必ずハローワークへ連絡し、「このA型事業所への就職で再就職手当の対象になるか」を事前相談します。
対象と判断されれば、就職日以降に再就職手当の申請書類(雇用契約書や雇用保険被保険者証など)を提出する流れとなります。
書類審査を経て、数週間以内に振り向けるのが一般的です。

ただし、事業所の契約形態が変わったり、自治体の報酬証発行が遅れたりで条件が途中で変わる場合もありますので、「就職前に必ずハローワークで個別確認を」を強く推奨します。

参考記事:就労継続支援A型の受給者証とは?申請の流れと必要書類を解説
就労継続支援A型を受けるには?利用までの流れと必要な条件を解説

障害のある人がA型+再就職手当を考えるときのポイント

障がいのある方が就労継続支援Aタイプを検討する際は、何よりもまず「自分の体調や通院ペースに合った勤務時間設定」を第一に考えることが大切です。
就労継続支援A型
の多くは週20時間以上から雇用保険が適用されます。
しかしフルタイム(週30〜40時間)を前提とした無理なスケジュールですールを選んでしまうと、通院日や体調不良で休みがちになり、結果的に雇用継続の覚悟が立って再就職手当の権利自体が正義になるリスクがあります。
最初から短時間勤務(例:1日4時間×週5日)でスタートし、慣れてから調整する事業所を選ぶのが現実的です。

報酬や再就職手当の「一時金」にだけ目がいきがちですが、それには「この就労継続支援A型で長く続けられるか」「スキルアップや人間関係構築子育て一般企業へのステップとして機能か」を基準に事業所を選んでください。


不明点があれば、以下の相談先を積極的に活用しましょう。

  • ハローワーク: 残り給付・再就職手当の個別条件確認(無料・即日相談可能)。

  • 就労支援センター:A型事業所の紹介・マッチング、地域の説明。

  • 障害者意思決定・生活支援センター:体調に合わせた事業所、受給者証手続きのサポート。

「ネット情報だけではケースバイケースの判断が難しい」ので、必ず専門窓口に相談し、自分の状況に合った最新情報を確認してください。
就労継続支援A型+手当の組み合わせは有効な選択肢ですが、無理のない形で活用することが長期的な安定につながります。

まとめ

就労継続支援A型に就職しても、条件さえ合えば再就職手当はしっかり受け止められる可能性があります
なお、個人の給付残日数やA型の雇用形態、自治体の判断など「ケースバイケース」の要素が大きいため、
「ネット情報だけで自己判断」は絶対に危険です

今すぐ下記実行していきましょう

①まずはハローワークで確認

  • 「雇用保険の被保険者期間は不足していますか?」

  • 「基本当日額はいくら? 支給残日数は何日?」

  • 「待機期間・給付制限期間はいつまでですか?」
    →これらが、再就職手当の「受け取れない・もらえない」の判断基準です。離職票を持参して即日相談しましょう

② 就労継続支援A型事業所に「3つの質問」を必ずする
見学・面接時以下を確認:

  • 「雇用保険に加入しますか?(週20時間以上・31日以上が条件)」

  • 「想定勤務時間は何時間ですか?フルタイム必須ですか?」

  • 「契約は1年更新ですか?継続雇用契約はありますか?」
    →これで「再就職手当対象の『正しい就職』」かどうかわかります。

③障害福祉の専門家にも相談
ハローワークだけでは「Aタイプの獲得者証手続き」や「体調に合った事業所選び」のアドバイスが足りない可能性もあります
相談支援専門員障害者就労支援センターでの「Aタイプ+再就職手当」の事例を聞いてみるのも良いでしょう。

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