就労継続支援A型とB型は併用できる?制度のルールと例外をわかりやすく解説
就労継続支援A型と就労継続支援B型は、どちらも障害のある方の働く場として利用されている福祉サービスですが、「両方を同時に利用できるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。実際には、A型とB型の併用は原則として認められていませんが、条件によっては例外的に利用できる場合もあります。
この記事では、就労継続支援A型とB型は併用できるのかという制度上のルールをわかりやすく解説するとともに、併用が認められるケースや具体的な利用例、手続きの流れについても詳しく紹介します。併用を検討している方や、自分に合った働き方を探している方はぜひ参考にしてください。
就労継続支援A型とB型は併用できる?
就労継続支援A型とB型は、どちらも障害のある方の就労を支援するサービスですが、原則として同時に併用することはできません。
これはA型とB型がどちらも「就労継続支援」という同じ区分のサービスに含まれており、同じ目的のサービスを重複して利用することは基本的に認められていないためです。
そのため、通常はA型またはB型のどちらか一方を選んで利用することになります。
ただし、すべての場合で併用が認められないわけではなく、例外的に併用が認められるケースもあります。
例えば、B型からA型へ移行する準備期間として短期間併用する場合や、体調面や障害特性の理由により一つの事業所だけでは安定した利用が難しい場合などには、特別に併用が認められることがあります。
このようなケースでは、利用日を分けて通所するなどの条件が付くこともあります。
また、A型とB型の併用が認められるかどうかは最終的には市区町村の判断によって決まります。
同じ状況であっても自治体によって判断が異なる場合もあるため、「他の地域ではできたから大丈夫」とは限りません。
併用を希望する場合は、まず相談支援専門員や事業所の職員に相談し、市区町村の障害福祉担当窓口に確認することが大切です。
A型とB型の併用を検討している場合は、サービス等利用計画に併用の必要性を明確に記載することが重要になります。
計画上の必要性が認められることで、例外的に利用が認められる可能性があります。
就労継続支援A型とB型の違い

A型の特徴
就労継続支援A型は、事業所と雇用契約を結んで働く就労支援サービスです。
利用者は事業所の従業員として雇用されるため、勤務時間や仕事内容が決められており、一般企業で働く場合に近い形で仕事に取り組むことができます。
A型では雇用契約があるため、法律に基づいて最低賃金以上の給与が支払われます。
毎月安定した収入が得られることが特徴で、「働いて収入を得たい」「将来的に一般就労を目指したい」という人に向いているサービスです。
また、勤務時間や出勤日数がある程度決まっているため、一般就労に近い働き方を経験できるのも就労継続支援A型の特徴です。
仕事のリズムを整えたり、職場でのコミュニケーションに慣れたりすることで、将来の就職につなげることを目的としています。
B型の特徴
就労継続支援B型は、雇用契約を結ばずに働くことができる就労支援サービスです。
体調や障害の特性により長時間働くことが難しい人でも利用しやすく、自分のペースで無理なく作業に取り組めることが特徴です。
B型では給与ではなく工賃という形で報酬が支払われます。
工賃は作業量や事業所の収益によって決まり、A型の給与に比べると少額になることが一般的ですが、働く経験を積みながら生活リズムを整えることができます。
また、B型は体調に合わせて利用日数や作業時間を調整しやすいのが大きな特徴です。
週に数回の通所から始めることもできるため、「まずは外に出る習慣をつけたい」「少しずつ働く練習をしたい」という人にも適しています。
就労継続支援A型とB型は原則併用できない理由

就労継続支援A型とB型はどちらも障害のある方の働く機会を支援するサービスですが、原則として同時に併用することはできません。
その理由には、サービスの位置づけや制度上のルールが関係しています。
まず、就労継続支援A型と就労継続支援B型はいずれも障害福祉サービスの中の「就労系サービス」に分類される同じ種類の支援です。
どちらも働くことを目的としたサービスであり、支援内容が重なる部分が多いため、基本的にはどちらか一方を選んで利用する仕組みになっています。
同じ目的のサービスを同時に利用することは制度上想定されていないため、併用は原則認められていません。
また、障害福祉サービスを利用する際には、相談支援専門員などが作成するサービス等利用計画に基づいて支援内容が決定されます。
サービス等利用計画では、利用者の目標や状態に合わせて必要なサービスが整理されるため、通常はA型またはB型のどちらか一方が位置付けられます。同時に両方を利用する場合には、その必要性を明確に説明する必要があり、特別な理由が求められます。
さらに、障害福祉サービスでは同じ種類のサービスを重複して利用することは原則として認められていません。
これは限られた福祉サービスを適切に提供するための制度上の考え方であり、就労継続支援についても同様です。
そのため、通常はA型とB型のどちらか一方の利用となります。
ただし、体調面の理由や移行期間などの事情がある場合には、例外的に併用が認められることもあります。
併用を希望する場合は、相談支援専門員や市区町村の担当窓口に相談することが重要です。
例外的に併用できるケース

移行期間として利用する場合
就労継続支援A型と就労継続支援B型は原則として併用できませんが、就労継続支援A型への移行を前提とした準備期間として例外的に認められる場合があります。
例えば、就労継続支援B型事業所を利用しながら徐々に働く時間や作業内容に慣れていき、最終的に就労継続支援A型事業所での雇用を目指すケースです。
いきなり就労継続支援A型での就労を始めることに不安がある場合、段階的にステップアップするための期間としてB型を併用することが検討されることがあります。
例:
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将来的に就労継続支援A型事業所へ移行予定がある場合
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就労継続支援B型から就労継続支援A型へのステップアップの準備期間として利用する場合
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就労時間や作業内容に慣れるための移行期間として利用する場合
このような場合は、サービス等利用計画に移行の目的や期間を明確に記載する必要があり、自治体の判断により併用が認められることがあります。
利用日が重ならない場合
就労継続支援A型事業所と就労継続支援B型事業所の利用日が重ならない場合には、例外的に併用が認められるケースもあります。
例えば、就労継続支援A型事業所を主として利用しながら、空いている日にB型事業所を利用するなど、役割を分けて利用する形です。
これは利用者の就労機会を確保したり、生活リズムを整えたりする目的で認められることがあります。
ただし、同じ日に両方のサービスを利用することは基本的に認められていません。
例:
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月・水・金 → 就労継続支援A型事業所を利用
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火・木 → 就労継続支援B型事業所を利用
このような利用方法は必ずしも認められるわけではなく、自治体や相談支援専門員の判断によって可否が決まります。
事前に相談しておくことが重要です。
体調面の理由がある場合
体調面の不安や障害特性により、A型事業所だけでは安定した就労が難しい場合には、B型事業所との併用が検討されることがあります。
A型事業所は雇用契約を結んで働くため、一定の出勤や作業が求められます。そのため、体調の波がある場合には継続が難しくなることもあります。
そうした場合に、体調が不安定な時期はB型事業所を利用し、無理のない範囲で働く方法が検討されることがあります。
例:
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A型事業所だけでは勤務が不安定になりやすい場合
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リハビリ目的で段階的に働く力を回復したい場合
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体調に合わせて無理のない働き方をしたい場合
このようなケースでは、利用者の健康状態や生活状況を踏まえて判断されます。主治医の意見書やサービス等利用計画の内容が重要になることもあります。
就労継続支援A型と就労継続支援B型を併用するメリット

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働く時間を増やせる
A型事業所とB型事業所を組み合わせて利用することで、無理のない範囲で**働く時間を少しずつ増やすことができます。
最初から長時間働くのが難しい場合でも、短時間の利用から始めて徐々に通所日数や作業時間を増やしていくことで、安定した生活リズムを整えることにつながります。
継続して通う習慣を身につけることで、将来的な就労にも役立ちます。 -
体調に合わせられる
障害特性や体調の波に合わせて利用方法を調整できるため、無理のない働き方が可能になります。体調が良い日は就労継続支援A型事業所でしっかり働き、体調が優れない日は負担の少ない就労継続支援B型事業所を利用するなど、自分の状態に合わせた柔軟な利用ができます。安定して通所できる環境を整えることで、安心して働き続けることができます。
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段階的にステップアップできる
就労継続支援B型事業所からスタートして少しずつ作業に慣れ、その後就労継続支援A型事業所へ移行するなど、自分のペースで段階的にステップアップすることができます。
いきなり長時間の勤務や雇用契約のある働き方に挑戦するのが不安な場合でも、準備期間を設けることで無理なくステップアップが可能になります。
経験を積み重ねながら働く力を身につけていける点が大きなメリットです。
就労継続支援A型と就労継続支援B型を併用するデメリット

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手続きが複雑
就労継続支援A型とB型を併用する場合は、通常の利用よりも手続きが多くなることがあります。利用の目的や必要性を説明したり、利用日数や時間の調整を行ったりする必要があり、申請から利用開始までに時間がかかることもあります。初めて福祉サービスを利用する方にとっては分かりにくい部分もあるため、事前に流れを確認しておくことが大切です。
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計画相談が必要
A型とB型を併用する場合は、多くの場合相談支援専門員によるサービス等利用計画の作成(計画相談)が必要になります。利用の目的や支援内容、利用日数などを計画書にまとめて自治体へ提出する必要があるため、相談支援事業所との面談や打ち合わせが必要になります。計画相談を通じて自分に合った利用方法を整理できる一方で、手間や時間がかかる点には注意が必要です。
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自治体判断になる
就労継続支援A型とB型の併用は全国一律で認められているわけではなく、最終的には自治体の判断によって利用の可否が決まります。
同じ条件でも地域によって対応が異なる場合があり、必ず併用できるとは限りません。
また、医師の意見書や利用理由の説明を求められるケースもあります。
そのため、事前に相談支援事業所や自治体へ確認しておくことが重要です。
就労継続支援A型とB型併用を希望する場合の手続き

相談支援専門員に相談する
就労継続支援A型とB型の併用を希望する場合は、まず相談支援専門員に相談することが大切です。
現在の体調や生活状況、働き方の希望などを伝えながら、併用利用が必要かどうかを一緒に検討していきます。
相談支援専門員は、A型とB型の役割の違いや利用条件について説明してくれるため、初めて利用する方でも安心して進めることができます。併用利用の目的や必要性を整理しておくことで、その後の手続きもスムーズになります。
市区町村に確認する
A型とB型の併用は自治体によって判断が異なるため、市区町村の障害福祉担当窓口に確認する必要があります。
利用の目的や体調面の理由、利用日数の予定などをもとに、併用が可能かどうかが検討されます。
場合によっては医師の意見書の提出を求められることもあります。
事前に確認しておくことで、「申請したけれど認められなかった」という事態を防ぐことができます。
利用計画を作る
併用利用が認められる場合は、**サービス等利用計画(利用計画)を作成します。
相談支援専門員が中心となり、A型とB型それぞれの利用日数や支援内容、目標などを具体的に計画書へまとめていきます。
例えば「A型は週3日、B型は週2日利用する」といった形で、無理のないスケジュールを設定します。
利用計画をもとに自治体の支給決定が行われ、承認されると正式に併用利用を開始することができます。
参考記事:就労継続支援A型の条件とは?利用できる人・給料・働き方をわかりやすく解説
就労継続支援A型と就労継続支援B型を併用できない場合の代替方法

就労継続支援B型から就労継続支援A型へ移行する
就労継続支援A型と就労継続支援B型の併用が認められない場合でも、就労継続支援B型事業所から就労継続支援A型事業所へ段階的に移行する方法があります。まずは就労継続支援B型事業所で体調や生活リズムを整えながら作業に慣れ、その後就労継続支援A型事業所の見学や体験利用を行い、準備が整った段階で就労継続支援A型へ移行する流れです。無理に就労継続支援A型を目指すのではなく、少しずつ働く力を身につけていくことで、安定した就労につながりやすくなります。将来的に就労継続支援A型事業所で働くことを目標にしている方に向いている方法です。
就労継続支援A型の勤務時間を調整する
併用利用ができない場合でも、就労継続支援A型事業所の勤務時間や勤務日数を調整することで無理のない働き方が可能になることがあります。
例えば、最初は週2~3日や短時間勤務から始めて、体調が安定してきたら徐々に勤務日数を増やしていく方法です。
事業所によっては個別の状況に応じて柔軟に勤務時間を調整してくれる場合もあるため、不安がある場合は事前に相談してみることが大切です。
短時間利用を相談する
体調面の不安がある場合は、A型事業所での短時間利用を相談する方法もあります。
日数時間から利用できる事業所もあり、長時間勤務が難しい方でも無理なく働き始めることができます。
短時間からスタートすることで通所に慣れやすくなり、生活リズムの安定にもつながります。
徐々に作業時間を増やしていくことで、自分に合った働き方を見つけやすくなるでしょう。
就労継続支援A型とB型の併用に関するよくある質問

同じ日に利用できる?
就労継続支援A型と就労継続支援B型を同じ日に利用することは、原則として認められていません。
就労継続支援A型と就労継続支援B型はどちらも「就労系サービス」に分類されるため、同一日に複数の就労系サービスを利用することは基本的にできないとされています。
例えば、午前中はA型、午後はB型といった利用方法は認められないケースが多いため注意が必要です。
併用する場合は、曜日ごとに利用先を分けるなどの調整が必要になります。
週3日就労継続支援A型・週2日就労継続支援B型は可能?
週3日就労継続支援A型・週2日就労継続支援B型のような利用方法は、自治体の判断によって認められる場合があります。
体調面の理由や段階的なステップアップを目的としている場合には、併用が許可されることもあります。
ただし、すべての地域で認められているわけではなく、利用目的や必要性を説明する必要があります。
事前に相談支援専門員や市区町村の担当窓口へ確認しておくことが大切です。
受給者証はどうなる?
就労継続支援A型と就労継続支援B型を併用する場合でも、障害福祉サービス受給者証は基本的に1枚で管理されます。
受給者証には利用できるサービスの種類や支給量(日数など)が記載され、その範囲内で就労継続支援A型と就労継続支援B型を利用する形になります。そのため、就労継続支援A型と就労継続支援B型で別々に受給者証が発行されるわけではありません。
利用日数の調整が必要になる場合もあるため、受給者証に記載された支給量を確認しながら利用することが重要です。
まとめ
就労継続支援A型と就労継続支援B型は、どちらも就労系サービスにあたるため原則として併用することはできません。
しかし、体調面の理由や段階的なステップアップを目的とする場合など、例外的に併用が認められるケースもあります。
併用を希望する場合は自己判断で進めるのではなく、まずは相談支援専門員や市区町村の窓口に相談し、自分の状況に合った利用方法を確認することが大切です。
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