知的障害のある方へ:就労継続支援A型事業所の特徴と選び方のポイント

就労継続支援A型とは? 知的障害があっても働きやすい仕組み

就労継続支援A型は、障がいのある方が雇用契約を結び、福祉サービスの支援を受けながら働ける制度です。
利用対象は、身体障害、精神障害、発達障害、知的障害など、一般企業での就労が難しいながらも、支援があれば働けると判断される方が対象です。
知的障害のある方でも、分かりやすい業務や個別支援があれば、十分に働ける可能性があります。

厚生労働省のデータ(令和4年度)によると、A型事業所の利用者の障害の種類の割合は、下記の通りです。

精神障害(49.7%)
知的障害(33.9%)
身体障害(15.4%)

参考資料:就労継続支援A型に係る報酬・基準について≪論点等≫ P5

このように、障がいの種類や程度に沿って、支援があれば働ける環境を提供する福祉サービスであり、知的障害のある方にとっても、働き方の選択肢の一つとして安心して利用できる制度です。

知的障害の特性と仕事する上でのポイント

知的障害とは、生まれつきまたは幼少期に発症し、知的な発達が十分でない状態です。
知的障害は、大きく分けて3つの領域で評価されます。
1つ目は「領域」で、読み書きや計算、抽象的な理解などです。
2つ目は「社会的領域」で、人間関係や社会ルールの理解、感情のコントロールなどが含まれます。
3つ目は「実用的領域」で、日常生活や仕事における実行能力、生活習慣の維持などが対象です。

知的障害のある人の特定的な特性としては、読み書きや計算、新しいことを行うのに時間がかかりやすいことが挙げられます。
また、複雑な指示や一度に多くの情報を処理するのが正義で、仕事の手順を忘れたり、指示の聞き間違いが起きやすい傾向があります。

職場では、以下のようなことが起きる可能性があります。
例えば、「社長の指示を途中で忘れてしまう、作業が中断してしまう」「急な変更予定やルールの変更に不安があって、ミスが増えてしまう」「作業の手順を何度も確認しないとだめ」
支援員や協力が丁寧な説明や繰り返しの確認、分かりやすいマニュアルなどを用意することで、安心して働ける環境が整います。

このように、知的障害の特性を冷静に、配慮することで、本人も職場もスムーズに取り組むことができます。

知的障害のある人が就労継続支援A型で働くメリット・デメリット

  • メリット

    • 支援員がそばで仕事の手順を教えてくれること。
      ​支援員が利用者のそばで仕事の手順を丁寧に教えてくれます。
      わからないことがあれば、すぐに質問ができ、繰り返しの説明や確認も可能です。

    • 単純作業が多く、知的障害の特性に合った環境が整えやすいこと。
      ​例えば、内職や梱包、書類整理など、手順がわかりやすくわかりやすい業務が中心です。
      また、個々の理解度やペースに合わせて、仕事量や内容を柔軟に調整できるので、無理なく働ける環境が整っています。

  • デメリット・注意点

    • 一般就労に比べて給与水準が低いこと

      A型の給与水準は、一般企業に比べて低めであることがほとんどです。
      基本的に10万前後です。

    • 事業所によって支援の質や仕事内容に差があること

      事業所によっては、スタッフの人数や支援体制、利用者適当への個別対応の充実度が異なります。
      ​また、仕事内容も多彩です。
      製造系(検品、梱包、仕分けなど)、事務補助(書類整理、データ入力)、清掃、物流、軽作業など、事業所ごとに得意分野や取り扱い業務が異なります。
      知的障害のある方には、単純で繰り返しの多い作業が向いていることが多いですが、事業所によっては、PC作業やデザインなどにも専門分野に対応しているところもあります。

      自分に合った事業所を選ぶことが重要です。

    • 本人の希望に応じて一般就労への移行支援も必要なこと。

      また、「ずっと就労継続支援A型で働き続ける」というイメージだけでなく、本人の希望に応じて一般就労や就労移行支援への移行支援も行われます。
      就労継続支援A型は働きながらスキルや自信を身につける場でもあり、将来的に一般就職を目指す方にも、面接練習や職場見学、企業とのマッチングなど、支援を受けることができます。

      このように、就労継続支援A型は安心して働ける環境が置かれている、給与や支援の質、将来の進路についてもしっかりと考えることが大切です。

知的障害のある人に向きやすい就労継続支援A型の仕事内容例

  • 知的障害に向きやすい仕事の特徴

    • 手順が決まって、繰り返しが多いこと

    • 判断や臨機応変な対応が少ないこと

    • 目で見て確認しやすい作業であること

  • 代表的な仕事内容例

    • 製造系:組み立て・検品・袋詰め・梱包など。

    • 清掃:施設・オフィス・店舗の清掃、備品補充など。

    • ラベル貼り・商品整理など。

    • 事務補助:書類整理、シール貼り、簡単なデータ入力など(軽度知的障害の場合)。

知的障害のある利用者が多いA型事業所を選ぶポイント

就労継続支援A型事業所は、事業所によって支援の方向性や色が違います。
例えば、精神障害に特化した事業所、知的障害に特化した事業所、発達障害に配慮した事業所など、利用者の障害特性やニーズに合わせた支援体制が整っているところもあります。
​まずは見学・体験に行くことをおすすめします。

見学・体験では、以下のポイントをチェックしましょう。

・作業内容が本人の理解度に応じてステップ分けされており、わかりやすいマニュアルがあること
​・指示の出し方はゆっくりで具体的であるか
​・失敗したときのフォローや、業務内容の変更・調整をどの程度柔軟にしてくれるか
​・生活面の支援(体調確認、通所ペースの相談、家族との連携など)の体制が適切かどうか。


また相談支援専門員や市区町村の障害福祉窓口、インターネットの事業所検索サイトを活用することで、自分に合った事業所をよく探すことができます。
相談支援専門員は、利用者の特性や希望に合わせて、最適な事業所の紹介や見学のサポートをしてくれます。
市区町村の窓口では、地域の支援制度や事業所の情報が得られます。

​このように、見学や体験、相談支援専門員や市区町村窓口、インターネットの活用を図ることで、自分に合った事業所を選びやすくなります。

利用開始までの流れと相談先

就労継続支援A型を利用して、以下のステップを踏んで進めていきます。

  1. 障害福祉窓口や相談支援専門員に相談
    利用を考える際は、まず市区町村の障害福祉窓口や相談支援事業所に相談します。
    相談支援専門員は、本人や家族の希望・障害特性を踏まえて、最適な事業所の紹介や利用までのサポートを行っていきます。

  2. 事業所の見学・体験
    実際に気になる事業所をいくつか見学したり、体験利用してみます。
    作業内容や支援、雰囲気などを直接感じることで、自分に合った環境かどうか判断できます。

  3. サービス等利用計画の作成
    利用する事業所が決まったら、相談支援専門員や事業所と相談しながら「サービス等利用計画」を作成します。
    この計画書には、利用するサービスの内容や支援目標などが記載されます。

  4. 受給者証の申請・交付
    サービス等利用計画に沿って、市区町村の窓口で「受給者証」の申請を行います。受給者証が授与されると、A型事業所の利用が正式に開始されます。

  5. 事業所との雇用契約・利用開始
    受給者証の交付後、事業所と雇用契約を結び、通所や業務開始となります。
    契約内容や給与、勤務時間などは、事業所と相談しながら決定します。

相談できる窓口としては、以下の場所が挙げられます。

  • 市区町村の障害福祉窓口

  • 相談支援事業所(相談支援専門員)

  • 特別支援学校や就労支援機関

  • 企業の障害者雇用担当(企業と連携している場合)

これらの窓口を活用することで、安心して就労継続支援A型事業所利用することが可能です。

一般就労・就労移行支援につながるために意識したいこと

就労継続支援A型は、「働きながらスキルや自信を身につける訓練の場」でもあります。
利用者は、日々の業務や社会性、生活リズムを学び、自分の得意分野や興味を見つけていくことができます。

一般就労への移行率は、A型全体で見ると高くはありませんが、本人の希望や努力、支援体制によっては一般企業への就職も実現可能です。
就労継続支援A型を選ぶ際は、「本人の希望に合わせて将来のキャリアを考える」視点が大切です。
例えば、「ずっとA型で働きたい」「一般就職を目指したい」「在宅ワークに挑戦したい」など、それぞれの目標に応じて、支援体制や就職支援の充実度を確認することが重要です。
事業所によっては、就職支援(面接練習、職場見学、企業とのマッチングなど)が充実しているところもあり、一歩も事業所選びのポイントになります。
このように、就労継続支援A型は「働きながらステップアップできる場」であり、本人の希望や目標に合わせて、将来のキャリアを考えながら選ぶことが大切です。

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